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仕事のこだわり

2025年4月4日

僕が仕事をするうえで大切にしているのは、名古屋で修行していた頃に感じた「床屋って、なんて最高なんだろう!」という気持ちを、お客様にも感じてもらうことです。

床屋は“技術職”です。だからこそ、細かな技術の違いは、実際にやっている人にしか分からない部分も多いと思います。
「バリカンをよく使うな~」とか、「なんとなくカットがきれいな気がする」といった印象で終わってしまうこともあるでしょう。
でも、僕が伝えたいのは、もっと感覚的で、体験としての“気持ちよさ”なんです。

たとえば、鋏で刈り上げるときの「シャッシャッ」という音。刈り上げた後の、頭がスーッとする感覚。
襟足を剃る時、耳のすぐ横をカミソリが通る緊張感。そしてシャンプーの後、顔にホットタオルを乗せるあの瞬間――「キターッ!!!」って思いませんか?

泡をすくうように優しく当たるカミソリ。耳の産毛まで丁寧に剃り上げ、またホットタオルで包まれる至福の時間。
起き上がれば、トニックで頭から肩までマッサージ。ウトウトしながらドライヤーの風に吹かれ、
帰る道すがら、首元の刈り上げを無意識に触ってしまうあの感覚――「ああ、床屋って最高だな」って。

そんなルーティンを、まだ知らない若い世代や、いつの間にか忘れてしまった大人たちに、もう一度思い出してほしいんです。

美容室で気を使って、オススメされたシャンプーや整髪料を買って、家に溜め込んでませんか?
それで本当に、心の底から“サッパリ”できますか?

男性は、barber(床屋)だからこそ、癒され、男らしさを取り戻せる。
僕はそう信じています。